浅酌低唱

列島縦断の大嵐でしたね。南海トラフ巨大地震による被害想定が出て間もなくのことですから、とても不安な感じがしました。札幌も吹雪時々視界不良の雪と風に覆われ、昨日はほとんど外に出ることなく過ごしてしまいました。
折角春めいてきた4月の始まりだったのに、このたびの嵐で庭はまた雪に覆われてしまいましたが、でも今日の明るい陽射しは少しずつ雪を融かし始めています。
4日の朝日新聞天声人語」は、新たな年度をむかえ、職場や学校での飲酒事故を戒めており、その中でこんな一文が・・・
日本には「浅酌」というゆかしい言葉がある。忘れられた二文字だが、静かにほどよく酒を飲むことをいう」と。
この言葉はhahatenの辞書にはなかった言葉で新しく出会った言葉。どちらかといえば大酒飲みを辞さないhahatenですが、なぜか心惹かれる言葉ですよ。
「浅酌低唱」という熟語もあるらしく、ほどよく酒を味わい飲みながら、小声で詩歌を口ずさんで楽しむこととありました。時間が過ぎてみれば「ついつい・・・」飲みすぎていた自分を発見すること暫しのhahaten。
天声人語は続けて、「百薬の長か、それとも禍と病の種か。・・・・つまりは人次第」と。自戒自戒・・・
人に関わる「浅」という文字は、浅心、浅才、浅薄、浅望、浅慮、浅墓、浅知恵などなど、人としての品性が足りないことをあらわす言葉使いが多いけれど、この「浅酌」には豊かな人間性があるように思えます。