再び韓国で歌う

「強制併合100年、韓日市民大会」での「悪魔の飽食」演奏のため、25日より29日まで韓国へ行ってまいりました。
ソウル市に付いていた傘マークはそれほどのこともなく、時々土砂降り雨に見舞われましたが、5日間の旅行としてはまずまずのお天気模様ではなかったかと思います。
演奏は、ソウル市にある成均館(ソンギュングァン)大学、私立大学ですが韓国で最古の大学といわれる1398年に設立された朝鮮時代の最高教育機関成均館を母体としているそうです。とても近いところでは、韓流スター ぺ・ヨンジュンが在学・中退した大学として有名とのことでした。
会場は由来のとおり、「成均館大学600周年記念館、新千年ホール」と名づけられたホールでの演奏でした。
組曲悪魔の飽食」はどのように受け止められたでしょうか?200人ほどの方が席についておられましたが、舞台から見て、とても若い方が多いように思えました。終わってからの拍手がいつまでも続きました。客席の後ろに座っていたガイドさんに、「とても感動的だった。この気持ちをどのように伝えたらよいかわからないので、あなたのほうから伝えてほしい」と言ってきた若い方がおられたそうで、この伝言を聞いて、「この舞台に立てて本当によかった」と私も感動しました。
演奏の中で、第6章に「マルタも人間です。祖国や家族や友人を愛する気持ちはみな同じです」というようなナレーションが入るのですが、静岡のパープルさんがナレーターの役をされました。パープルさんは、昨年12月悪魔の合唱団がノグンリ平和賞を受賞した時に書いたつたないhahaten日記にコメントをいただいた方なんです。
毅然とした誇り高き「マルタ」を見事に演じられました。リハーサルと本番で2回聞きましたが、胸がつまりました。
後から周りの方々も絶賛しておりました。やはり、歌いに歌い込んだ方ならではの「力」ですね。ご本人はこのような役は初めて、とおっしゃっておられましたが・・・是非全国の皆さんにも聞いていただきたいほどの見事さでした。
作曲者であり、指揮者である池辺晋一郎先生が、曲の演奏に先立ち、韓国を侵略し、併合するという恥ずべき日本の行為に対し、率直に謝罪の気持ちを述べ、これからの明るい未来のために共に手を携えて進みたい、私たちはその証として「悪魔の飽食」を歌い続けるという旨の挨拶をされました。
池辺先生の挨拶に現れる考えは、いつもひとすじ。この強いひとすじの信念が「韓国併合100周年」の演奏に私たちを導いたのだと思いました。
このたびは池辺先生ご自身が韓国に行く直前に体調を崩され、それを押しての演奏活動でした。
早くご回復されるようにと祈ります。

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演奏会後の主催者招待party 突然の大雨、水溜りを漕いで・・・