地下鉄ミイラの怪話


「私たちどうしてこんなところにいるのかしらね」
「地下のトンネルが通じていたんだよ」
「私たちが眠ってからどのくらい経ったのかしら」
「わからないけれど、毎日毎日面白そうな人を見ることができて楽しくないかい?」
「本当ね。こんな楽しみを味わえるミイラなんてきっといないと思うわ」

今日もレザークラフト展の当番の日。階段を下りていくとちょうど地下鉄が出発した後で、次を待っている地下鉄に乗りました。その車両には誰も乗っていなくて、あれ、見覚えのある写真が!フードをかぶって顔が潰れたミイラですよ、ミ・イ・ラ!
地下鉄って乗客が誰もいないなんて滅多にありませんよ。うれしくなって、カメラを取り出しました。

実は、カレーパンの広告写真なんです。開閉するドアのガラスに貼っているので普通の広告より長〜くお目にかかるんですよ。ホッホッホ・・・