韓国映画「トンマッコルへようこそ」

2005年に公開されて800万人の韓国の方が観たという大ヒットのファンタジー作品です。
日本では翌年に劇場で公開されたそうですが、今回は札幌映画サークルの主催で一日3回の上映でした。
何かの催しのときにチラシが入っていて、韓国?朝鮮戦争?行ってみようと思いました。
それは、韓国ツアーのある一日、、アメリカ軍による老斤里(ノグンリ)虐殺事件の現場に立ち、かろうじて生き延びた方のお話(証言)を伺ったことにとても深い関係があります。
映画と同じく、朝鮮戦争最中の出来事でした。
さて、映画の舞台は同じく朝鮮戦争。戦争が起きていることをまったく知らずに穏やかに暮らしているトンマッコルという村に、アメリカの爆撃機が墜落してパイロットが村人に保護されます。そこへ、戦闘で生き残った国民軍2人と人民軍3人が別々に村へやってきます。村人は分け隔てなくもてなします。
敵対する兵士たちは一触即発。相手の出方をを探りながら、不発だと思った手榴弾を投げて村の食料庫を吹き飛ばしてしまいます。
冬は越せないと嘆く村人たち。作物を作らなければと兵士たちが農作業に汗を流します。そんな中で育まれる人間としての愛情。「出会うときが違っていたら俺たちはもっと分かり合えただろう」とそんな気持ちが率直に語られる頃、行方不明のパイロットを探して、村が攻撃されます。この村をアメリカ軍の標的にしてはいけないと、兵士たちは山を越えたところに基地がある如く武器を運びそこから爆撃機を迎え撃つ準備をし、自らを犠牲にして自分たちに人間性をを取り戻させてくれた村を救うのです。
朝鮮半島共通の言葉を話しながら、敵として相対さなければならなかった朝鮮戦争。平和とは何?同じ地上に住み、協力し合い、働いて糧を得、笑い合いながら汗を流して暮らす。そんな夢を描く人は、どうぞトンマッコルへおいでください。歓迎します。キーワードは愛と平和。そんな風に理解しました。
ノグンリの事件は、日本に進駐していたマッカーサーが出した命令によって引き起こされました。住民に対する無差別爆撃。この映画でもアメリカ軍は同じように描かれています。朝鮮戦争で果たしたアメリカの役割、それを忘れないぞ、許さないぞ、そんなメッセージを感じてきたのも「ノグンリ」の存在がhahatenにとっては大きいのです。
「ノグンリ」について書かなければ私の韓国ツアーは終わらないように思えます。でもとても重い現実、加害者のアメリカがこの責任をまだ認めていないのです・・・ でも、このトンマッコルが私に力を与えてくれるかも知れませんね。
出会いがhahatenを助けてくれることが多いのです。果報は寝て待て???