礼に始まり礼にて終る

夏の太陽が戻ってきました。陽射しが入らない窓を開けると、サーッと涼しい風が流れ込んできます。

大相撲夏場所は13日目。優勝力士は誰か?もうあと2日です。16時からは幕内力士の土俵入りが始まります。カラフルな化粧まわしも面白いですが、最近は力士さんの「礼」が気になります。どうしてかと言うと、宮城野部屋(親方は元横綱白鵬さん)の落合改め伯桜鵬関は会場に入って土俵に上がり、土俵を降り、会場をでるまでどの場面でもとても丁寧な礼をする方で、テレビで大写しになると、こちらもうなずいて礼をしてしまうほどで、このような方は珍しいなあと思っています。19歳まだ髷を結えない新幕内ですが、優勝戦にからんできています。あと2日間の取り組みが楽しみですよ。また、この土俵入りの時力士たちは審判の前を土俵にあがるので一礼して上がるのですが、この一礼に軽く会釈を返す審判の方がおられるんですよね。序列厳しいスポーツの中にあって、そこだけ清新な風がスッと流れるようでそれもこの土俵入りを観る楽しみになっています。

礼はスポーツの世界だけではなく、日常のなかにも多々ありますが、茶道においても礼はとても大切にされます。慎んで始め、敬いて終える(慎始敬終)しっかりとした礼を身に纏いたいものです。

「浴衣姿のお客さんも多く、夏場所名古屋なんだなあと思います」と相撲解説の方が言っておられましたが、確かに襟元きっちりと合わせた浴衣の女性が見受けられます。今や街着ともなっている浴衣ですが、お茶の稽古もできるのはお盆のころまでですね。猛暑の夏、浴衣も結構暑いのです。