愛媛公演を思い出しながら(1)

愛媛新聞4/19付

後から考えると、多くの皆さんが松山入りしたリハーサルの日と本番の2日間は、それまでの悪天候を払拭するような青空に恵まれ、天の(悪魔の)配剤に感謝しました。
4月18日(土)松山市民会館大ホール。開場の時間にはもう長い列ができておりました。頑張らなくちゃという気持ちになりますね。
いよいよ本番。何度かの練習をしましたので、400人を超える人数でしたが舞台への登場はスムーズに流れたと思います。舞台を正面から見るとこの新聞の写真から片側半分が写っておりませんから、左側に鏡を立てた感じでワイド画面でご想像ください。
オーケストラとの合同演奏では、400人を超える人の声が必要だったということでしょうね?私の好きな第7楽章に「一人になってはならない、一人にならないために 私たちは集まろう」という歌詞がありますが、文字通りオーケストラの音にかき消されるような合唱ではならないと、地元の愛媛公演合唱団も全国から馳せ参じた全国合唱団ももてる力を出し切った演奏ではなかったかと思います。
さすがにオーケストラの響きはすごい迫力。その響きが聴く人や歌う人の想像力を掻きたて、「悪魔の飽食」が持つ意味を深く感じさせてくれたと思います。
会場で聴いてくださった方々にはどんな風にこの演奏が届いたのかとても知りたいですね。
昨年の旭川公演の取り組みの中で、このような歌は歌えないとグループから離れていった方々もおられました。今回地元で150人もの合唱団でしたが、この本番に至るまでいろいろと、それぞれにたくさんの葛藤があったことと思います。
新しい地方での初めての「悪魔」演奏には普通に世に流れる楽曲とは大きく違っていて実際そのためのご苦労があったと思います。それらを乗り越えた結果に本番の成功があったと思っていただけたらうれしいですね。(すごく偉そうな物言いですが、一年先輩として・・・お許しください)
森村誠一さんは「731部隊の虐殺は東洋のアウシュビッツといわれるが、軍人がかかわったアウシュビッツと違い、731部隊は、医学者、化学者、薬学者が成した蛮行である」といつもおっしゃいます。
悪魔の飽食」を歌い続け行くためには、常に「悪魔の飽食」の意味、731部隊の原点の意味を自分自身に問い続けていかなければならないと思いました。
来年9月は、佐賀県佐賀市での22回コンサート。また、「悪魔の仲間」と舞台に立てる日を期待しています。