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不思議な映画でした。映画の始まりから終わりまで涙が滲んでくる映画でした。
まず最初に桑田佳祐がうたう主題歌の、あまりの真剣さにこころをゆさぶられます。
葛飾柴又帝釈天の参道にあるだんご屋くるまやには、寅さんの妹さくら夫婦が住み、甥の満男は作家に転身し、娘と二人暮らし。
そんな生活の中でふと寅さんを思い出すことがある。思い出として登場する寅さんの映像と語りはその優しさで、観ていて胸が熱くなります。膨大なドラマの中から、選び取ってきた映像は「寅さん」を自ら作り上げてきた山田監督あってこそ。映像挿入なのにあまりの臨場感に引き込まれます。
寅さんの甥、満男役の吉岡秀隆もよかった。今回は満男あっての寅さんの復活でした。
映画の最後は、渥美清本人がうたう主題歌。ここでまたジワーッと涙が滲んできます。
昔々映画館で3本ぐらいは観たでしょうか?テレビでも数本?どうして涙が込み上げてくるのでしょうね?
観終わってみればとても不思議なことでした。
先日、「AI美空ひばり」をテレビで観て、その歌を聴き、なぜか涙が出てきました。今はもうこの世にいない人を新しく創出する技術が生まれ、別な意味で私たちを感動させるのでしょう。